季節外れで申し訳ないが、桃には特別なアンチエイジング力があるようだ。中国では「桃源郷」などという言葉があり、これは理想的な都市の事を指している。昔から桃は仙人の食べ物と言われ不老長寿につながるとされていた。
現代の食品科学で考えると、これもあながち間違いではない。というのも桃にはポリフェノールの一種であるカテキンというの抗酸化物質が大量に含まれている。これは体内のならず者過酸化物を中和し、血管の内面を保護したり遺伝子を傷つけて発ガンしたりするのを食い止める。
さらには桃には食物繊維が大量に含まれており、先日のリンゴと同様体内の有毒な重金属等を吸着して対外に排出する。つまりデトックスパワーも強い。
桃はビタミンなどはそれほど豊富には含まれていないので、ちょっと過去の栄養学で言われていた「三大栄養素」で評価するとあまり大したことがないのだ。しかし抗酸化力と食物繊維という現代の尺度で見た場合には非常に優れた食品なので大いに楽しんだほうが良いという事になる。
この事実を分析機器もない大昔に既に直感的に理解していた中国の先達達の眼力は伊達ではない。
次の季節にはぜひご賞味ください。
(文:窪田 敏之)
2010年2月24日水曜日
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