第五の栄養素とも言われる食物繊維について少し調べてみた。「繊維」というと綿みたいな感じのものとか紙みたいな感じのものを思い浮かべるが、これらは不溶性食物繊維といわれている。人体に有用な繊維はこのほかに「水溶性食物繊維」もある。これはコンニャクやゼリーのような、水溶性だが消化できない物質だ。
食物繊維そのものは吸収できないのだから、当然ながら栄養価は期待できない。しかし食物繊維には血糖値を抑制したり、コレステロールの吸収を妨げたり、便通を良くしたり、癌の発生を抑えたりといった効果があるといわれており、「健康で長生き」のアンチエイジングには非常に重要だ。
この他水溶性食物繊維であるペクチンは有害な重金属元素を吸着して捨ててしまうといった効果もあり、極端な例ではリンゴからペクチンを抽出して濃縮した「ビタペクト2」という薬剤などがあって、これは食物繊維の働きで体内に入った有害な放射性物質(死の灰)を除去する薬剤だ。実際チェルノブイリの事故後、放射性物質が体内に入ってしまった被害者の治療に使用され、効果を上げている。
ヨーロッパでは「一日一個のリンゴは医者を遠ざける」(イギリスの格言)といわれるほど、リンゴは体に良いといわれており、リンゴに含まれる食物繊維が少なからずその理由になっているものと考えられる。さらにリンゴには体内の化学反応を滑らかにするリンゴ酸や活性酸素を中和してしまう抗酸化物質も含まれている。
アンチエイジングとデトックスに一日一個のりんご、オススメだ。
(文: 窪田 敏之)
2010年1月20日水曜日
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